頭金なし住宅ローンはやめておくべき?フルローンのメリット・デメリット
マイホームを購入する際などに多くの方が利用するローンですが、頭金を支払ってローンを組む場合と、頭金を一切支払わずにローンを組む場合(フルローン)があります。
そしてフルローンは意外なことに20%以上の方が利用していると言われています。(20代.30代などの若者が特にフルローンを利用している。)
そこで、今回はフルローンのメリット・デメリットをお伝えしていこうと思います。
あなたの状況によって本当にフルローンで良いのか?問題なのか?は変わってくるので、しっかりメリット・デメリットを理解しておきましょう。
・住宅ローンを検討中の方
・頭金を入れるかどうか悩んでいる方
フルローンのメリット
1. 資金が無くても購入できる
まずフルローンの大きなメリットとしては、資金が無くてもマイホームを購入できる点です。
なので、良い土地や良い物件を逃してしまう可能性が減ります。
良い土地や良い物件なら、お金を貯めている間に売れてしまうこともあると思いますが、フルローンの場合はすぐに購入手続きに入ることができ理想のマイホームを手に入れやすくなります。
2. 資金を切り崩さなくてよい
頭金が不要になるので今ある貯金を使うことができます。
具体的には小学生や中学生の子供などがいると、今後どんどんお金もかかってくるので、それらに備えておくことができます。
また、貯金がある程度あることで精神的にも楽になる場合もあるので、手元にが無いと心が休まらない。という方には向いているかもしれません。(但し、結局ローンも借金なのでその点はお忘れなく。)
また、今ある資金を投資に回すことも可能になります。
投資は時間をかけるだけ効果を発揮します。
ローンの利息よりも投資の年利の方が良いのであれば、投資のためにお金を残しておいた方が得な場合もあります。
但し、リーマンショックやコロナショックなどいつ何があるかわからないので投資をしたいから頭金を支払わないというのはそこまでオススメはできません。
3. 住宅ローン控除を最大限利用できる
住宅ローン控除は、ローン残高の0.7%が所得税から控除される制度です。(申告すると控除額が現金で返ってくる)
但し、住宅ローン控除は縮小方向なので「住宅ローン控除があるからフルローンにしよう!」というのは行わない方が賢明だと思います。
フルローンのデメリット
1. 返済負担が大きい
住宅ローンの理想的な返済比率は手取りの20%(多くても25%)と言われています。
日本人の平均年収は約450万円で、その手取り額は350万円程度になります。
マイホームの購入(土地付き)は4000万円以上必要になるといわれています。
しかし、単純計算すると手取りの25%(87.5万円)で返済をしても45年間ローンを支払う必要があります。
しかし、もう少し早めの返済を考える方も多く、そうなると実際には手取りの30%程度を返済に回す必要が出てくる可能性が高いです。
毎月手取りの30%(105万円)を返済することになると、実際に生活に使えるお金は245万円(月々20-21万円程度)になります。
これに今後のための貯金なども行うとなると、もっと生活に使えるお金は少なくなるので、夫婦共働きなども必須になってきます。
また、さらに怖いのが日本では住宅ローンを組む際に変動金利が人気だが、情勢が不安定な中低金利がいつまで維持できるかもわからない状態です。
もし金利が上昇してしまえば返済負担はさらに大きくなっていき、住宅ローン破産などの可能性も大きくなってしまいます。
2. 審査に通りにくい
頭金を出している場合に比べて審査が厳しくなる可能性があります。
これは頭金を支払っていても同じですが、年収に対して借入額の割合が高額になると、審査に通りませんが、フルローンの場合はそれが顕著になりやすいと考えておきましょう。
特に以下のような点は厳しきみられると考えておきましょう。
・年収に対して借入金額が適切かどうか
・継続的に安定的な収入が見込めるか
3. 定年後もローンを支払う可能性
65歳で定年になり定年退職をした後でもローンの支払いが残っている可能性があります。
定年退職後はほとんどの場合、収入が下がるので今までの生活を維持するのは難しくなります。
そんな中でも住宅ローンが残っている場合は、住宅ローンを優先的に返す必要が出てくるので厳しい老後を送ることになってしまう可能性があります。
4. 住宅売却時にローンが残る可能性
「子供が独立して家が大きすぎるから売却したい。」などの理由でマイホームを売却することもあるかと思います。
多額のローンを組んでいれば、その住宅を売ってもローンが残る可能性があります。
まとめ
今回はフルローンのメリット・デメリットをお伝えしました。
フルローンは私個人の感想では「なし」ですが皆さんはいかがでしょうか。
フルローンをもし利用する際はデメリットをしっかりと飲み込んだうえで利用するようにしましょう。